社説・春秋
春秋(10/10)
祝日法改正で「10月の第2月曜日」に移るまで、体育の日は10月10日だった。言うまでもなく1964年の東京五輪開会の日を記念していた。ではなぜ開会式をこの日にしたのか。巷間(こうかん)伝わる「晴れの気象特異日だから」は根拠がないようで、よく分からない。
▼10月10日はむしろ「記念日の特異日」だ。缶詰の日、目の愛護デー、世界精神保健デー、銭湯の日、まぐろの日、totoの日等々ちょっと調べただけで20ほども出てきた。他の日付を探すと11月11日、10月1日、6月1日などが記念日の集中する特異日という。
▼語呂合わせ型、歴史由来型、日付数字のかたち型、輸入型。記念日に詳しい方に聞いたところでは、記念日の「いわく」にはそんな類型があり、10月10日は類型全部がそろう。長くなるから説明は省くが缶詰、まぐろは歴史由来、後は簡単に類型分けができるだろう。
▼体育の日を含め今や4つの祝日が「○月の第○月曜日」だ。祝日法第一条は荘重に「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるため国民の祝日を定める」とするから、日付に「いわく」がなくては条文に見合う重みがないとも思うけれど、土曜日を入れ3連休ができれば「豊かな生活を築く」一助になるのも確かだ。理屈は抜きで休みを楽しめば、まあ良いか。